Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
生体をとりまく物理的な環境とその変動は、発生・分化・増殖など、多くの細胞の機能発現や制御機構に関わっている。本研究では、正確な染色体分配を制御するスピンドルチェックポイントの解除シグナルとなる、"物理的な力"を定量化することで、この"物理的なシグナル"から"生化学的シグナル"への伝達機構、及びそのフィードバック機構の制御を明らかにすることを目的としている。今年度は、アフリカツメガエル卵抽出液中で形成させた中期紡錘体へ、ガラス微小針を用いて様々な力学的負荷をかけた時の紡錘体の応答、キネトコア動態の変調について、GFPタグをつけたセントロメア及びキネトコア局在タンパク質のイメージングにより、キネトコア間距離の変化に注目して調査した。極間方向へ紡錘体を引き伸ばす力学的負荷は、キネトコア間距離を増加させると予測されていたが、同負荷を与えた際、減数分裂中期紡錘体の特異的な構造上、骨格である微小管同士にずれが発生するため、著しいキネトコア間距離の増加、及び動態の変化は観察されなかった。この際、生ずる微小管同士のずれ、及びそのずれを修復する際の微小管のダイナミクス変化(微小管量、紡錘体極方向への微小管の流れの速度変化等)について、学会にて発表した。また、ピエゾ抵抗カンチレバーを用いて、動物培養細胞中の中期紡錘体へ、力学的負荷をかけた際の有糸分裂中期進行とスピンドルチェックポイントへの影響を現在解析している。
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生物物理 49
Pages: 250-251
10025975920
Nature Methods 6
Pages: 167-172
http://www.waseda.jp/jp/pr08/090119_p.html