アミロイド線維形成をもたらす生体分子環境および線維沈着による細胞傷害機構の解明
Project/Area Number |
20059015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
内木 宏延 University of Fukui, 医学部, 教授 (10227704)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 一浩 福井大学, 医学部, 助教 (60324159)
大越 忠和 福井大学, 医学部, 助教 (90362037)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2009: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2008: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | アルツハイマー病 / 透析アミロイドーシス / Aβ蛋白質 / β2-ミクログロブリン / アミロイド線維 |
Research Abstract |
本研究では、アルツハイマー病Aβアミロイドーシス、及び長期血液透析患者に発症するβ2-ミクログロブリン(β2-m)アミロイドーシスをモデル疾患に選び、(1) 種々の生体分子がアミロイド線維形成を促進・阻害する分子機構を、複雑な生体分子間相互作用の精密な解析を通して疾病発症機構の観点から明らかにすること、及び(2) アミロイド線維による細胞傷害機構を明らかにすることを目指す。本年度の成果:(1) 細胞外分子シャペロンのβ2-mアミロイド線維形成抑制機構解析;細胞外蛋白質品質管理機構の中心を担う細胞外分子シャペロンと考えられているα2-マクログロブリンおよびハプトグロビンを、既に確立したβ2-m線維の中性伸長反応系に添加すると、線維形成過程を阻害することが判明した。分光蛍光法、核磁気共鳴法などの多様な物理化学的分析法を用いて、その阻害機構の解析を行った。(2) β2-mアミロイド線維の細胞毒性評価;β2-mアミロイドーシスの主症状である関節炎の病態を踏まえβ2-mアミロイド線維の毒性を評価する準備を行っている。ウサギ由来滑膜線維芽細胞株を用いて培養条件を探索し、そこにアミロイド線維を作用させて、細胞の生存率の変化などの測定を行っている。(3) Aβアミロイド線維形成反応系の再検討;Aβ(1-40)ペプチドの試験管内線維重合反応では、一般的に10-100μMの濃度で行われているが、脳脊髄液のAβ濃度より高い。そこで、Aβペプチドを低濃度にすると、5μM以下では反応容器の気液界面または疎水性表面で重合核を形成することを見いだした。この結果から、Aβペプチド濃度を5μM以下とし気液界面を無くすことで、生体内のAβアミロイド線維形成をより正確に模倣しうる反応系を構築した。これを用いて、線維形成に影響を及ぼす生体内因子や薬剤の探索する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(33 results)