Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
小胞体はタンパク質の産生・品質管理の場であり、細胞の根幹をなす細胞内小器官である。その形態は大変に特徴的で、細胞質全体に拡がる網状構造を示す。それらの構造は下等生物から哺乳類まで幅広く見られることから、その複雑な構造はその機能であるタンパク質の産生・品質管理と密接に結びついていると考えられる。そこで本研究では、チューブ状膜が分岐して形成する特徴的な小胞体の網状構造の形成維持機構を明らかにすることを目的とした。昨年度に試験管内で小胞体の網状構造を再構成する系を立ち上げたので、その系を洗練されたものとすると共に安定化した。さらに、その系を用いて、小胞体の網状構造形成に必要な因子群の同定を行った。網状構造形成に細胞質上清が必須であったので、その細胞質上清を生化学的に分画して試験管内再構成系で活性を検討した。ショ糖密度勾配超遠心法で分画した後、MonoQで分画した所、二つの促進因子と一つの阻害因子を含む分画を同定できた。これらの分画はさらにハイドロキシアパタイトやMonoSを用いて精製を進め、質量分析でタンパク質の同定を行った。現在は、得られた因子の解析を進めているところである。
All 2009 2008
All Journal Article (4 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (2 results)
可視化技術の最前線 2
Pages: 29-34
J.Biol.Chem. 283
Pages: 13745-13752
生体の科学 59
Pages: 350-351
生化学 80
Pages: 632-637