Project/Area Number |
20060009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
峯岸 克行 Tokyo Medical and Dental University, 医歯学総合研究科, 准教授 (10343154)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥10,000,000 (Direct Cost: ¥10,000,000)
Fiscal Year 2009: ¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 2008: ¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
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Keywords | 原発性免疫不全症 / 高IgE症候群 / 黄色ブドウ球菌感染症 / ケモカイン / β-デフェンシン / アトピー性皮膚炎 / STAT3 / IL-17 / 抗菌ペプチド |
Research Abstract |
高IgE症候群は、黄色ブドウ球菌などの細胞外寄生菌による皮膚膿瘍と肺炎などの易感染症状にアトピー性皮膚炎・血清IgE高値を合併する原発性免疫不全症である。最近、我々がその主要な原因がSTAT3分子のドミナントネガティブ変異であることを明らかにした。高IgE症候群においては、黄色ブドウ球菌感染症が皮膚と肺に選択的に起こることが重要な臨床的特徴であるが、そのメカニズムは世界的にも不明であった。平成21年度の我々の検討により、1)黄色ブドウ球菌の感染防御には好中球が重要な役割を果たしているが、高IgE症候群のT細胞においては、Th17サイトカインの産生が低下しており、このため、ケラチノサイトと気管支上皮細胞においてのみ、好中球をリクルートするケモカイン(CXCL8, CXCL1, CXCL2)の産生が低下していること、2)同様に、ケラチノサイトと気管支上皮細胞で特異的に黄色ブドウ球菌に対して殺菌活性を有するβ-デフェンシン3の産生が低下していることが明らかになった。これらが、高IgE症候群において皮膚と肺に黄色ブドウ球菌が選択的に起こることに関与しているものと考えられた。この研究成果により、高IgE症候群の症例に多剤耐性の黄色ブドウ球菌感染症などがみられる場合など、抗生物質の投与だけでは感染症のコントロールができない場合には、ケモカインやβ-デフェンシン3の局所投与が、有効である可能性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(27 results)