Project/Area Number |
20060017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小林 隆志 Keio University, 医学部, 准教授 (30380520)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥10,000,000 (Direct Cost: ¥10,000,000)
Fiscal Year 2009: ¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 2008: ¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
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Keywords | サイトカイン / シグナル伝達 / 炎症 / 免疫抑制 / 自己応答 / T細胞 / マクロファージ / 樹状細胞 / サトカイン / cAMP |
Research Abstract |
(1)これまでに、リポ多糖体(LPS)による樹状細胞(DC)やマクロファージ(Mφ)の活性化をcyclic adenosine monophosphate(cAMP)が抑制する分子機構が、LPS+cAMP刺激によって発現誘導される転写因子c-Fosによるものであることを明らかにした。c-FosのmRNA発現誘導はcAMP刺激のみでおきるが、タンパク質の蓄積にはLPS刺激によるIKKβのキナーゼ活性が必要であり、IKKβはc-Fosタンパク質の308番目のセリンをリン酸化し、c-Fosタンパク質を安定化させることを見いだした。そこで、308番目のセリンをアスパラギン酸に置換した安定型変異c-FosをDCで過剰発現させたトランスジェニック(Tg)マウスを作製し、骨髄由来DC(BMDC)のLPS応答性を解析した。Tgマウス由来のBMDCは、LPS刺激によるIL-12、TNFα等の炎症性サイトカインの産生が低下し、抗炎症性サイトカインであるIL-10の産生が亢進した。従って、c-Fosタンパク質の安定化による炎症性遺伝子の発現抑制がin vivo系でも機能していることが示唆された。(2)一方、自己応答性を規定するヘルパーT細胞の分化・機能を制御するTGFβ/Smadシグナルの役割の解析から、TGF-β刺激による制御性T細胞の分化制御因子であるFoxp3の誘導には、Smad2とSmad3が相補的に機能していずれかが必要であるが、炎症性Th17ヘルパーT細胞の分化制御因子であるRORγtの誘導には、何れのSmadも必要でないことが示された。また、TGF-β刺激によるTh1/Th2ヘルパーT細胞の分化抑制が、Smad2/Smad3欠損T細胞で著しく低下したが、Foxp3欠損T細胞では正常にみられた。従って、TGF-βはSmadを介してエフェクターT細胞の分化を制御するが、そこにFoxp3は必ずしも必要ないことが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)