新規免疫抑制性サイトカインIL-27による免疫制御機構の解明と治療応用
Project/Area Number |
20060020
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
吉田 裕樹 Saga University, 医学部, 教授 (40260715)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥8,000,000 (Direct Cost: ¥8,000,000)
Fiscal Year 2009: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2008: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | 免疫抑制 / サイトカイン / 治療 / 関節リウマチ / アレルギー性疾患 / IL-27 / IL-17 / Th17 / 糸球体腎炎 / 自己疫病 / 遅延型過敏反応 / ヘルパーT細胞 |
Research Abstract |
IL-27はIL-12サイトカインファミリーに属し、その主な役割は過剰な免疫・炎症の抑制である。本研究ではIL-27を新たな免疫抑制性サイトカインととらえ、このシグナルを制御することによる新しい免疫制御法の確立を目指した。関節リウマチのモデル実験において、IL-27受容体欠損マウスにおいては症状の増悪が生じることを見いだし、報告した。IL-27による破骨細胞分化抑制作用を確認し、これが、T細胞に対する主たる抑制機構であるIL-10に依存しない作用であることを明らかにした。他グループから、IL-27投与により関節リウマチモデルにおける症状の軽減が報告されており、治療応用が期待される。また、IL-27のサブユニットの一つであるEBI-3欠損マウスにおける遅延型過敏反応の表現型が、IL-27受容体欠損マウスと同様であることを確認した。EBI-3の持つ免疫抑制作用の一部は、制御性T細胞の分化誘導によるものとする報告があるが、EBI-3を欠損するマウスでは制御性T細胞の分化や機能は正常であり、IL-27やEBI-3の持つ免疫抑制作用は制御性T細胞の機能には依存しないことを明らかにした。さらに、IL-27投与により遅延型過敏反応の軽減を認め、アレルギー性疾患に対するIL-27の治療効果が期待された。また、軽度の慢性炎症によって引き起こされることが明らかにされつつある、動脈硬化などの一部の生活習慣病に関して、IL-27が炎症抑制を介して、発症抑制作用を示すことを見いだし、この解析を行う他、IL-27投与による治療効果の解析を行っている。
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Report
(2 results)
Research Products
(28 results)