Research Project
今年度の具体的な研究テーマとしては、多重ディリクレ級数の具体例である、抽象ルート系に付随する多重ゼータ関数の研究があげられる。実際、これは半単純Lie代数に付随するルート系を考えると、いわゆるWitten型の多重ゼータ関数となる。この数年、多変数関数論的側面から、本研究課題の連携研究者である名古屋大学大学院多元数理科学研究科の松本耕二教授および同研究科助教の小森靖氏とともにWitten型ゼータ関数およびその拡張となるルート系のゼータ関数の解析的考察についての共同研究を継続的に行った。さらにいわゆるEisenstein級数型の多重ディリクレ級数についても研究を取り組んだ。これは既に一部の具体的な場合に関して、研究代表者によって意味のある結果が出ており、専門誌Bulletin of London Mathematical societyに発表した。この結果は、さらに一般の形に拡張をすることができて、その結果が専門誌であるBulletin of the Australian Mathematical Societyに論文として掲載予定である。これらの松本、小森両氏との共同研究に関して、2008年10月に京都大学数理解析研究所において開催された「解析的整数論研究集会」で講演を行った。さらに同年11月にドイツWuerzburg大学で行なわれたWuerzburg Oberseminarにおいて講演を行なった。さらに昨年初めに三浦で行なわれた国際的研究集会「French-Japanese Winter School on zeta and L-functions」(世話人:松本・津村)における講義録が日本数学会のメモワールシリーズから出版されることが内定した。そのため日本人の講演者、およびフランスからの招待講演者から提出された講演原稿に関して、上記の松本耕二氏とともに編集作業に入っている。この講義録の中に、小森、松本氏とのWitten型の多重ゼータ関数に関する論文も収録される予定である。
All 2009 2008
All Journal Article (8 results) (of which Peer Reviewed: 8 results) Presentation (2 results)
Ramanujan J. 18
Pages: 81-90
Quart. J. Math. (Oxford) 59
Pages: 55-83
Bull. London Math. Soc. 40
Pages: 285-293
Proc. Amer. Math. Soc. 136
Pages: 2135-2145
120002232143
Proc. Japan Acad., Ser. A 84
Pages: 62-67
120002232144
Acta. Arithmetica 132
Pages: 99-125
120002239176
J. Theor. Nombres Bordeaux 20
Pages: 219-226
S iauliai Math. Semin. 3(11)
Pages: 189-205
120005451558