がん・病原微生物によるT細胞機能抑制の分子メカニズム解明とその制御
Project/Area Number |
20380160
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Basic veterinary science/Basic zootechnical science
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
服部 雅一 北里大学, 理学部, 教授 (40211479)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 和彦 北海道大学, 獣医学研究科, 教授 (90250498)
杉本 千尋 北海道大学, 人獣共通感染症センター, 教授 (90231373)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥19,110,000 (Direct Cost: ¥14,700,000、Indirect Cost: ¥4,410,000)
Fiscal Year 2010: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2009: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2008: ¥10,010,000 (Direct Cost: ¥7,700,000、Indirect Cost: ¥2,310,000)
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Keywords | 白血病 / アナジー / PD-1 / C/EBPα / SATB1 / 老化 / C / EBPα |
Research Abstract |
白血病の発症に伴いマウスの末梢において抗原不応答性に陥ったPD-1^+メモリー型ヘルパーT細胞(PD-1^+MP T細胞) が蓄積することから,他の癌においても同様の現象が見られるかどうかについて,マウス大腸癌細胞株Colon26を用いた移植癌モデルとメチルコラントレン (MCA) を用いた化学発がんモデルを用いて検討を行った。その結果,いずれのモデルにおいても癌組織中へのPD-1^+MP T細胞の蓄積が観察され,癌に普遍的な現象であることが強く示唆された。蓄積したPD-1^+MP T細胞は白血病で見られた細胞同様,抗原刺激に対し無反応であったが,前者とは異なりIL-2添加によりその反応性の回復が見られた。DNAマイクロアレイ解析を行ったところ,オステオポンチン (OPN) の発現上昇やゲノムオーガナイザーであるSATB1の発現低下が観察されたが,白血病のケースで観察されたC/EBPα転写因子の発現上昇は観察されなかった。このことはPD-1^+MP T細胞の抗原府応答性の原因としてSATB1の発現低下あるいはOPNの産生が関与していることを示唆している。PD-1^+MP T細胞は抗原レセプターを介したシグナルに対し増殖を示さなかったが,NK細胞の増殖刺激因子として知られるIL-15に対し反応し,増殖することが明らかとなった。免疫系におけるSATB1の機能を直接検討するために,末梢ヘルパーT細胞において強制的に発現するトランスジェニックマウス (E4POK-SATB1Tgマウス) の作製を試みたが,得られたF1マウスには遺伝子が発現しておらず,現在,再び受精卵へのインジェクションを開始した。
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Report
(3 results)
Research Products
(14 results)