Budget Amount *help |
¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Research Abstract |
ポリグルタミン病の神経細胞萎縮に関して,細胞骨格変異に関わる分子病態を解析した. 歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)のマウスモデル(CAGリピート129, 113, 96, 76の4系統)と正常マウス(いずれも14週齢)を4%パラフォルムアルデヒドで還流固定し, 神経系の各部位からパラフィン包埋切片を作成した. MAP1A, MAP1B, MAP2, タウ, リン酸化神経細線維に対する抗体を用いて, 各神経系を免疫染色した. 正常対照脳では, MAP1A, MAP1Bの抗原性がプルキンエ細胞を含む多くの領域の神経細胞樹状突起に明瞭に認められた. MAP2の抗原性はプルキンエ細胞では比較的弱かったが,大脳皮質, 脳幹の樹状突起でMAP1以上に強く観察された. リン酸化神経細線維の抗原性は錐体路や脳幹, 小脳の神経軸索に明瞭に認められた. タウは, 用いた2種類の抗体では陽性像を得ることはできなかった. CAGリピート129のDRPLAマウスでは, MAP1A, MAP1Bの染色性低下が認められ, 樹状突起の萎縮も明瞭に描出できた. MAP2の染色性に明らかな変化は認められなかった. リン酸化神経細線維の抗原性は, 神経系の種々の部位で強化する傾向が認められ, 軸索で異常なリン酸化が生じていることが示唆された. CAGリピート113, 96, 76のマウスでは,上記の変化が軽度であった. 以上の結果から, DRPLAマウス脳では広範な領域で神経細胞の細胞骨格に変異が生じており, それがCAGリピート数に応じた変化の可能性と示唆された.
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