遺伝子改変マウスを用いたペルフルオロオクタン酸(PFOA)による肝障害メカニズム
Project/Area Number |
20590600
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Hygiene
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
皆田 睦子 京大, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00456857)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | PFOA / PPARa / 肝障害 |
Research Abstract |
<対象>8〜10週齢のマウス129sv Wild type(WT)19匹とPPARa null type(KO)19匹 <方法>PFOA12.5、25、50mmol/kgをgavageで4週間投与し、体重、肝臓重量、生化学、肝臓の光顕・電顕像、肝臓中の8-OHdG値、胆汁中のBile acid/Phospholipid(BA/PL)比、肝のTNFa mRNAと胆汁排泄に関わるトランスポーターを調べた。<結果>光顕では胆管障障害が特にKOの高濃度投与群で強く認められ,電顕ではWTはペロキシゾームの増加が、KOではミトコンドリアの増加・腫大が認められた。KOの投与群では濃度依存的な肝臓中の8-OHdG値の上昇と、TNFa mRNAの上昇を認めた。BA/PL比は、WTでは濃度依存的な漸減傾向を有意に認めたが、KOでは逆に増加の傾向を認めた。トランスポーターの検討では、Mdr2mRNAの発現がWTでは12.5mmol/kgから速やかに上昇に対し、KOでは25mmol/kgから漸増傾向を認めた。またWestern blotによるBsepとMrp2の発現検討では、BsepはWTでは有意な漸減を認めたが、KOでは低濃度で増加し高濃度で漸減傾向を認めた。Mrp2はWTでは緩やかな漸減を認めたが、KOでは25mmol/kgから急峻な低下を認めた。<考察と結論>PFOAにより肝細胞のみならず胆管細胞障害も惹起する事に加え、PFOAによる肝細胞・胆管障害には、PPARaが保護的な働きをする可能性が示唆された。その機序は明らかではないが、1)KOにはWTに認められない脂質代謝障害やTNFa mRNAの発現上昇、DNAの強い損傷が認められ、高度のミトコンドリアの障害による炎症の増加と、酸化ストレス増加が生じている、2)KOではBA/PL比の上昇が、胆管障害を高める一つのリスクであると考えられ、胆汁排泄に関わるトランスポーターとPPARaの関連性、などが関与する可能性が考えられた。
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Report
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Research Products
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