Project/Area Number |
20650036
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cognitive science
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
松井 三枝 富山大学, 医学薬学研究部, 准教授 (70209485)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | モラル / NIRS / 社会的ルール / 前頭葉機能 / 神経心理機能 / 自己意識情動 / 道徳 / 前頭前野 / 近赤外線分光法 / 社会認知 / 脳機能画像 / 光トポグラフィ / 皮膚伝導反応 / 恥 |
Research Abstract |
第1に、社会的ルールの知識構造とモラル意識の水準との関連を明らかにするための調査をおこなった。結果、友人、家族、社会における守るべきルールに関する内容についての相違が示された。また、社会的ルールについて、道徳、慣習、個人的問題などどのようにとらえるかにより、様々な状況でのモラル意識の水準に差異があることが示唆された。 第2に、モラル意識に関する認知課題施行時に脳機能画像による脳賦活状態を検討することにより、モラル意識に関与する神経機構を明らかにしようとした。そのため、自分自身が社会的逸脱行為を犯した条件と、他者が犯した逸脱行為を日撃した条件に分け、その両条件で近赤外線スペクトロスコピー(NIRS)によるoxyHb濃度の賦活にどのような差が見られるかという点について比較検討を行った。結果、まず、自己逸脱条件、他者逸脱条件いずれにおいても、高い水準で道徳的違反と社会的逸脱を感じていると評価された一方、恥、罪悪感といった自己意識的情動に関しては、他者逸脱条件よりも自己逸脱条件でより強く生じていた。このことより、自己関与感が強い方が、自己意識的情動は強く生起するということが示された。また、自己意識的情動の喚起と前頭前野の活動には強い関連性があることが示された。このことより、モラル意識と自己意識的情動の喚起には密接な関係があることが示唆された。 第3に神経心理学的機能とモラル意識との関連を検討した。66名の健常者に神経心理機能検査とモラル検査を施行し、両者の関連を検討した。その結果、前頭葉機能検査のひとつであるウイスコンシン・カード分類検査の中の一部の指標すなわち概念レベル反応数(連続した正反応数)およびセット維持の失敗と道徳的な行動傾向とに有意な相関が認められた。このことから、モラル行動は前頭葉機能が関連している可能性が示唆された。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)