Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
本研究では、これまでに独自に開発した単一ニューロン選択的遺伝子改変法を用いて、脳内における単一ニューロンの機能解析を行うことを目的とする。これにより、動物個体内で単一ニューロンの機能/形態解析を直接行うことを可能にする。また、従来の遺伝子改変技術では達成不可能であった、脳内におけるただ一つのニューロンの機能改変法が可能になると期待される。昨年度までに、緑色蛍光タンパク質(EGFP)を用いて、大脳ニューロンにおいて発現効率が最大(約70%)となるような条件を見いだし、遺伝子を導入したニューロンからホールセル記録やカルシウムイメージングを行うための慢性記録用チャンバーを開発した。これにより、脳内で最大20個程度の特定のニューロンに選択的に遺伝子を導入する方法を確立した。これらの方法を用い、光活性型チャネルChannelrhodopsin-2を大脳皮質錐体細胞に発現させ、青色レーザーで刺激を行うことで、マウス脳内において特定のニューロンだけを活性化することに成功した。また、特定のニューロン活動を経時的にin vivoで可視化するためのカルシウムセンサープローブを導入することに成功した。これらの技術を組み合わせることで、脳内の任意の少数ニューロンを同時に刺激してその活動をモニターすることが可能となった。従来までの電極を用いる方法と比較して、任意のニューロンを時空間パターンを制御して刺激することが可能で、同時に活動をモニターできるという点で優れた方法である。
All 2010 2009 2008
All Journal Article (5 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (4 results)
Journal of Neuroscience 29
Pages: 8005-8015
Nature Protocols 4
Pages: 862-869
脳21 12
Pages: 70-76
バイオインダストリー 26
Pages: 47-55
実験医学増刊 26
Pages: 157-164