Project/Area Number |
20650063
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Laboratory animal science
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
角田 幸雄 Kinki University, 農学部, 教授 (80217364)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 容子 近畿大学, 農学部, 准教授 (40278742)
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Project Period (FY) |
2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
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Keywords | オウレン / 塩化ベルベリン / 避妊作用 |
Research Abstract |
犬や猫等の愛玩動物では外科的去勢手術が行われているが、簡便で確実な動物の受胎調節法が存在しないため、保護の進んだ野生動物、動物園動物、外来動物の一部では、個体数の増加の制御が困難な場合が有り、人間の生活権との間で葛藤が見られている。研究代表者らは、別の目的で実施してきた研究の中で、生薬であるオウレンがマウス初期胚の発生能を阻害する可能性があることを見いだした。そこで本研究では、オウレン抽出物が動物の避妊薬として使用できるか否か検討する目的で実施した。 1 オウレン抽出物が前核期受精卵の発生能に及ぼす影響;水で煮沸後、上清を凍結乾燥した後用いた。その結果、1mg/ml以上の濃度でオウレン抽出物を添加した培地でマウス前核期受精卵を培養すると、胚盤胞への発生が完全に阻害された。 2 卵子の受精能に及ぼす影響;種々の濃度で添加した培地でマウス未受精卵を1時間前培養し、受精能を獲得させた精巣上体精子液に移して体外受精を行った。その結果、受精と胚発生は正常におこり、卵子の受精能は阻害されないことが明らかとなった。 3 精子の受精能力に及ぼす影響;種々の濃度で添加した培地にマウス精巣上体精子を入れて受精能を獲得させ、ついで未受精卵を移して体外受精を行った。その結果、受精は正常におこり、オウレン抽出物は精子の受精能力を阻害しないことが判明した。 4 雌への投与の影響;過剰排卵雌に1mgの抽出物を7日間筋肉内投与後交配し、採卵して、胚盤胞への発生状況を調べた。その結果、PBS投与区と比べて胚盤胞への発生率に大差は見られなかった。しかしながら、オウレン投与雌では、回収卵数が有意に少なく、排卵抑制効果あるいは生体内における受精卵発生能阻害または流出効果がある可能性が示唆された。 オウレン抽出物の主要成分は、塩化ベルベリンとされている。そこで今後、市販の塩化ベルベリンを用いて、受精卵の発生能阻害作用と避妊効果が有るか否か調べる予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)