情報化社会における子どもを対象とした近見視力検査の意義と有効性に関する研究
Project/Area Number |
20650108
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied health science
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
衞藤 隆 The University of Tokyo, 大学院・教育学研究科, 教授 (20143464)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 ひとみ 桃山学院大学, 法学部, 教授 (40149787)
|
Project Period (FY) |
2008 – 2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | 視覚情報 / 健康診断 / 近見視力検査 / 保健調査項目 / 学習能率 / 屈折検査 / 学校健康診断 / 就学時健診 / 遠見視力検査 / 視覚情報入手 / 簡易近見視力検査 / スクリーニング基準値 / 眼精疲労改善トレーニング |
Research Abstract |
学校教育を円滑に進めるために学校健康診断が実施されている。その項目に視力検査があるが、遠見視力検査しか行われていない。近くを見るときの方が強い調節力を必要とするため、学習時の近見視力不良者の負担は遠見視力不良者の比ではない。湖崎克氏が実施した1968年大阪市立小学校児童屈折集団検診結果では、近見視力を損なう屈折異常の子どもが多く存在していると報告している。その後、ICT社会を向かえ、情報入手手段は大きく変わり、教育現場でも、VDT学習による近見主体の学習形態に変化してきた。時代とともに必要な視力は変わる。時代の変化に合致した視力検査を実施する必要がある。全ての子どもが公平に学校教育を受けることができるように、近見視力検査の導入を検討する時期にきていると考える。眼科医療機関では屈折検査が行われているが、学校の健康診断でスクリーニングとして実施するには困難な点が多すぎる。近見視力検査なら、遠見視力検査との違いは「視標の大きさ」「検査距離」だけなので、教育現場でも簡単に導入可能である。そこで、近見視力検査の導入に向けて、屈折検査を用いた眼科学的評価により、近見視力検査の意義を明らかにすることを目的として、2009年に浦安市の小学校で全児童を対象に屈折検査と遠見視力検査と近見視力検査を実施した。そして、屈折検査結果と遠見視力検査結果から、遠見視力検査では「1.0以上」のために発見されない「遠視系の屈折異常」が多いことが確認された。すなわち、屈折異常度が弱度で遠見視力が良好であっても、近見視力を損ねる「遠視系の屈折異常」の子どもが存在し、その発見には、近見視力検査が有効であることが示された。さらに、2008年・2009年には、教育現場で導入しやすいように、費用・時間・労力の負担が少なくてすむ簡易近見視力検査方法を考案し、啓発活動を兼ねて、近見視力不良の子どもの発見と視力管理を行ってきた。
|
Report
(2 results)
Research Products
(29 results)