Project/Area Number |
20651009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental impact assessment/Environmental policy
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
石田 葉月 福島大学, 共生システム理工学類, 准教授 (20302309)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2010: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2009: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2008: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | エージェントベースモデル / 環境効率 / 集団選択 / 共進化 / リバウンド効果 / エージェントベースアプローチ / ABM |
Research Abstract |
環境問題は社会的ジレンマ問題の一種である。「環境にやさしい」行動にはコストがともなう一方で、その便益は、社会全体に広く行き渡る。だが、人間-環境システムは一般に複雑であるため、「環境にやさしい」といわれる行動が、必ずしも環境効率を高めることに結びつくわけではない。たとえば、家庭で行われる様々なリサイクル行動の一部は、確かに環境負荷削減効果があると思われるものの、ある種のリサイクル行動はかえって環境負荷を高めている場合がある。しかしながら、「リサイクル=環境にやさしい」というイメージが既に社会に広く行き渡っているため、その環境負荷削減効果に疑問がある場合でも、リサイクルは社会的に望ましい行動であると考えられがちである。このように、「環境にやさしい」というイメージだけが先行するようなケースでは、誰が本当にフリーライダーなのかを見極めることが困難である場合が少なくない。このような判別困難なフリーライダー問題は、直接互恵や間接互恵によって解消するとは考えにくい。そこで、本年度では、集団選択モデルを用いて、集団と個々人との共進化過程についてエージェントベースのシミュレーションを行った。集団選択モデルでは、それぞれの集団内でフリーライダーが増殖しても、フリーライダーが多い集団ほど淘汰されるとすれば、全体としてはフリーライダーの増加が抑制され得る。分析の結果、集団とエージェントがフリーライダーを認識できない場合でもフリーライダーが排除されるための条件として、「変異体(mutant)」の存在が重要な鍵を握っていることを明らかにした。
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