宇宙X線観測用精密分光器を応用した可搬型の微量環境放射線計測装置の試作
Project/Area Number |
20651012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Risk sciences of radiation/Chemicals
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
藤本 龍一 金沢大学, 数物科学系, 准教授 (20280555)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2010: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 環境分析 / 超精密計測 / 放射線、X線、ガンマ線 / X線天文学 / 放射線、X線、粒子線 |
Research Abstract |
今年度は小型断熱消磁冷凍機の更なる性能向上とX線マイクロカロリメータ動作に取り組んだ。 まず冷凍機に関しては、放射シールドや配線の這い回しを徹底的に見直し、冷却環境の改善を目指した。その結果、0.084Kまで冷え、温度0.1Kを7時間以上保持できるようになった。また、計測装置の電気的な接地方法についても見直し、9μK(RMS値)の温度安定度を実現できるようになった。これらはいずれもX線マイクロカロリメータ動作を十分に実現できる性能である。 次に、温度制御を行ないながら超伝導遷移端温度計(TES)の超伝導遷移の際の抵抗-温度特性を評価した。計測そのものは昨年度も実施しているが、温度制御をかけながら測定を行なうことができるようになった点が大きな改善点である。検出器ステージに磁気シールドを施し、センサ動作に向けた環境を整えた。TES温度計の評価の結果、小型断熱消磁冷凍機の環境できちんと超伝導転移することが確認できた。ただし、過去の測定では0.02K程度の温度幅で転移していたものが0.05K程度に広がっており、センサに外部磁場等の影響が若干残っているということが明らかになった。これについては今後さらなる改良が必要である。 本研究で最終目標としていたX線マイクロカロリメータによる環境放射線の計測までは到らなかったものの、小型断熱消磁冷凍機を用いたX線マイクロカロリメータ動作の環境を整えて、実現にめどをつけることができた。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)