Project/Area Number |
20651050
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
基礎ゲノム科学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
津田 雅孝 Tohoku University, 大学院・生命科学研究科, 教授 (90172022)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 裕二 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 准教授 (30237531)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | プラスミド / メタゲノム / 水平伝播 / ゲノム進化 / 環境 |
Research Abstract |
細菌由来の多種多様な生物機能を支配するプラスミドは、水平伝播能を備えることから、宿主細胞の広範で迅速な環境適応能獲得と進化に極めて大きく貢献する。しかし、未だ培養困難な細菌群が大多数を占める実際の自然生態系に存在するプラスミドに関する系統立てた包括的解析は皆無である。本研究では、宿主細胞の培養を割愛した手法を駆使して、自然生態系から様々な機能を担うプラスミドを網羅的に取得・解析し、また、当該生態系での取得プラスミドの挙動を解析することで、細菌におけるプラスミドの生物学的重要性を包括的に提示することを目的としている。当該年度には、昨年度に宿主細胞の培養を割愛した手法で取得した200kbの多環芳香族化合物分解プラスミドの更なる解析を行い、取得したプラスミドは大腸菌でも複製・維持可能なIncP-9不和合性群伝達性プラスミドであることを明示した。一方、環境汚染物質である複数石油主要成分芳香族系化合物で人工的に汚染化した土壌から経時的に調製したメタゲノムDNA試料の塩基配列を、第2世代シーケンサーを用いて大規模解読した。この結果、汚染物質が効率よく分解されていた時期由来のメタゲノム内には分解酵素遺伝子を担うことが知られていたプラスミド群の複製・分裂装置の遺伝子群と相同性を示す塩基配列の数が、分解酵素遺伝子の数とともに、上昇していた。従って、プラスミド支配の分解酵素遺伝子が汚染物質分解に対して重要な役割を果たしていたことが強く示唆された。
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