Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
1. 中国における文献調査 鳥インフルエンザ蔓延の恐れがあったため延期されていた中国調査を本年度行った。調査地は北京である。北京では、国家図書館・北京大学図書館・北京中医薬大学の善本室で、明治期に流出した日本の古医籍を中心に『医心方』所引の典籍や目録を調査し、一部史料の複印を得た。また若干の収書を行った。この成果については、平成23年度に学会発表および論文発表を予定している。北京中医薬大学では、中国医学史の研究者である梁永宣教授を、北京大学では、唐代の西域仏教医学の研究者である陳明教授を訪問、当地の中国医学研究者と情報を交換し、交流を図った。2. 日本における文献調査 国立国会図書館・金沢文庫・京都大学などで、『医心方』および中国医学関連の文献を精査した。この調査により、隋唐時代までの中国古医籍の残存状態の理解および『医心方』所引の典籍の研究が進んだ。また、12月から翌1月にかけて杏雨書屋・岩瀬文庫・内藤記念くすり博物館図書館を調査、江戸医学館で『医心方』安政刊本の編集・発刊に貢献した小島宝素旧蔵書の実態について、知見を得た。この成果については、本年7月に京都大学人文科学研究所の共同研究「術数学-中国の科学と占術」(武田時昌教授)で発表(本来は3月13日に当該研究班東京ワークで発表予定だったが、東日本大震災のため、9月に延期された)、目録については、今年度中に出版助成を受ける予定である。3. 『医心方』所引の仏教医学文献の輯佚と復元購入した書籍を利用し、『医心方』所引の仏教医学文献の内、「僧深方」を輯佚し、復元を試みている。今年度は『外台秘要方』所引僧深方および先行医書との校合を続けた。この成果については、本年9月刊行の国際日本文化研究センターの『日本研究』47号に掲載予定である。総合的な輯佚の結果については、出版助成を受ける予定である。成果の一部はCD-ROM化して海外の学会で配布した。(本来は3月13日に配布予定だったが、延期となったので随時配布に変更)
All 2011 2010 2009 2008
All Journal Article (6 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (7 results) Book (2 results)
宗教研究
Volume: 84-4 Pages: 292-293
日本医史学雑誌
Volume: 56-2 Pages: 227-227
日本研究 41
Pages: 411-444
120005681463
宗教研究 83(4)
Pages: 410-411
木簡研究 31
Pages: 262-273
宗教研究 359
Pages: 357-358