Project/Area Number |
20654010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General mathematics (including Probability theory/Statistical mathematics)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小澤 正直 Nagoya University, 大学院・情報科学研究科, 教授 (40126313)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 数学基礎論 / 量子力学 / 量子情報 / 哲学 / 科学基礎論 / 量子論理 / 量子集合論 / 様相解釈 |
Research Abstract |
量子力学の様相解釈では,所与の状態のもとで同時に所有値を持つと考えられる物理量の集合のうち極大なものを極大存在可能部分環(maximal beable subalgebra)と呼んで,その特徴付けが重要な研究課題とされている。一方,量子集合論では,いくつかの量子集合が所与の状態で可換であることを意味する述語が定義され,ZFCの移行原理では,ZFCの任意の定理の自由変数に量子集合の名前を代入した論理式の真理値は,それらの量子集合がすべて可換であるという論理式の真理値以上であることが示される。本課題では,所与の状態のもとで,ある量子実数の集合が可換であることと,対応する物理量の集合がその状態に対する一つの極大存在可能部分環に属することが同等である事を証明した。このことから,物理量の集合が所与の状態の一つの極大存在可能部分環に属する事と対応する量子実数を定項とするZFCの任意の定理がその状態で成立することが同等であることが示される。様相解釈では,極大存在可能部分環に属する物理量は,その値を決定する隠れた変数が存在すると解釈される。隠れた変数の存在を特徴付ける条件として,従来,Bellの不等式などが提唱されてきたが,本研究では,上述の成果から,隠れた変数の存在を「定項の集合がZFC集合論の任意の定理を満たす」という論理学的条件で特徴付けることができる。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)