ポルフィリン直結合ピンサー配位子の集積化と新規触媒機能の開拓
Project/Area Number |
20655008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大須賀 篤弘 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 教授 (80127886)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | ポルフィリン / C-H結合活性化 / 白金錯体 / DMF活性化 / 二重活性錯体 / ピンサー型廃位子 |
Research Abstract |
β位にピジリル基を一つ持つニッケルポルフィリンをK2PtC14とトルエンとDMFの1:1混合物中で100度に24時間加熱するとニッケルポルフィリンのメゾ位の水素が活性化させて白金に結合し、一方で溶媒であるDMFのメチル基の水素が活性化されて白金に結合した非常に興味深い構造をもった錯体が得られることがわかった。反応機構を推定し、塩基存在下で反応を行うことにより、類似生成物の収率を64%まで向上させることにも成功した。ニッケルポルフィリン以外にも、フリーべースポルフィリン、銅ポルフィリン、亜鉛ポルフィリンからも同様な生成物を得ることにも成功した。同じ側のβ位の2カ所でピリジル基で架橋したポルフィリンの合成を2量体、3量体と合成した。結晶構造から、分子が大きく撓んだ構造となっていることがわかり、4量体では、完全に環状構造となると予想された。この予想に基づき、関連の反応を詳しく調べたところ、4量体ポルフィリンチューブの合成に成功した。中空部分にフラーレンを取り込んだ分子の結晶構造解析にも成功し、その環状構造を確認することができた。この分子はナノチューブのポルフィリン版ともいえる画期的な分子であり、今後広い分野でインパクトを与えると予想できる。ポルフィリンピンサー分子の展開として、ピリジル側鎖をイミダゾールに変え、同様なピンサー化合物の合成も行い。これがヘック反応の触媒として機能することを確認した。また、ルテニウムを錯体化させたところ、ターピリジン存在下では、η2型のポルフィリンとしては非常に新規な構造の錯体が得られることがわかった。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)