Project/Area Number |
20655032
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional materials chemistry
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
一ノ瀬 泉 National Institute for Materials Science, ナノ有機センター, センター長 (50243910)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 表面・界面物性 / 超薄膜 / 泡膜 / 自立膜 |
Research Abstract |
本研究では、100ナノメートル以下の厚みの液体膜に生じる分離圧を制御することで、水以外の液状物質の薄膜化ならびにナノ構造化を目指す。また、新規なナノ構造を有する自立膜の新しい設計手法を探究することを目的とし、このような自立膜の分離膜等への工学的な応用を検討する。 21年度は、界面活性剤を含まないポリビニルアルコールの水溶液から泡膜を形成し、これを乾燥させることで、数100ナノメートルの自立膜を製造できることがわかった。また、ポリビニルアルコールの水溶液に軟化剤ならびに架橋剤を添加することで、水に不溶な自立膜を作製することに成功した。さらに、表面張力が50ミリニュートン/メートル以下に低下する数ミリモル濃度のゼラチン水溶液(55℃程度)からも、大面積かつ安定な泡膜が形成され、グルタルアルデヒドを用いた架橋化により、水処理膜への応用が可能なことが示された。ゼラチン膜では、100平方センチメートルを超える乾燥泡膜を再現性よく製造でき、新しい高分子薄膜の製造プロセスとしての可能性が高まった。 さらに21年度は、ゼラチンの濃度とその乾燥泡膜の膜厚との関係について、走査電子顕微鏡を用いて詳細に検討し、100ナノメートル以下の厚みの高分子膜を形成させるための諸条件を検討した。この結果、濃度または粘度を低下させることで、乾燥泡膜の厚みが数マイクロメートルから100ナノメートル程度の厚みに不連続に変化することが明らかになった。
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