半導体レーザーアブレーションによるバイオ薄膜の作製
Project/Area Number |
20656008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thin film/Surface and interfacial physical properties
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鯉沼 秀臣 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 特任研究員 (70011187)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊高 健治 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 特任研究員 (40422399)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | DNA / 薄膜 / レーザーアブレーション / 超分子 |
Research Abstract |
これまで、biomaterialの薄膜化には溶液プロセスが主に用いられてきた。しかし溶液プロセスには溶媒が不純物として混入する問題や、集積化のための薄膜パターンニングが困難であるという問題が存在している。DNAチップやバイオデバイスの応用では、biomaterialの薄膜化・積層化が急務であり、不純物フリーの高品質薄膜の新しい作製手法が求められている。 我々はこの要求を満たす手法として赤外領域の半導体連続光レーザーを用いた真空蒸着法を用いて、Si基板およびsapphire基板上にsalmon DNAとDNA base(adenine, thymine, cytosine, guanine, uracil)の有機薄膜の製膜を行った。赤外領域の半導体連続光レーザーを用いた製膜は、一般的なパルスレーザー法より簡便であるとともに、化学結合を切らないエネルギー領域を用いており、分子構造を破壊することのない製膜が可能である。Si基板上薄膜のFT-IR測定の結果、DNA baseの分子構造を維持したままの薄膜化に成功した。DNAについても薄膜化できたが、分子量が大きいことに起因してある程度の構造の変化は見られた。また、製膜条件の最適化の過程で、これらの薄膜は、配向性・表面モルフォロジー・製膜速度など異なる特性を示すことがsapphire基板上のXRD,AFM測定によって分かってきた。有機物を用いた薄膜は、類似の構造であっても官能基が1つ異なれば全く異なる構造や機能を発現する。赤外線レーザーを用いた製膜手法は、可動マスク機構や傾斜加熱機構を導入することでコンビナトリアルな材料探索が可能となる。材料の高速探索という観点からも本製膜手法はバイオマテリアルの製膜に適していると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)