微生物機能を利用した既存土構造物の耐災性向上技術の評価手法の開発
Project/Area Number |
20656076
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Geotechnical engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
桑野 玲子 The University of Tokyo, 生産技術研究所, 准教授 (80312974)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 地盤改良 / 微生物 / 砂 |
Research Abstract |
本研究は、軟弱粘土や砂質土に微生物機能を利用して土粒子間固結力を付加させることにより、既存の土構造物や埋設構造物の地震時液状化や降雨時の土砂流出に対する耐災性を向上することを目指し、有用微生物の地盤内目的箇所への均質かつ効果的輸送と保持、および微生物機能による地盤固化の進度とその効果の評価方法について解明することが主な目的である。 本年度は、微生物の働きにより尿素を加水分解して炭酸イオンを得て、炭酸カルシウムを析出させ土粒子間の固化を発現させる手法を採用した。栄養源として有機物(スクロース)を用いた方法よりも安定したPH環境が保たれ、比較的容易に供試体を固化させることが可能であった。シリンジ内の砂供試体に微生物と栄養源をあらかじめ供給し、カルシウム源と栄養源を1日1回定期的に注入したところ、3日間の養生中、カルシウムイオンの大部分が消費され、重量比約5%程度の炭酸カルシウムが生成していることがわかった。また、それに伴いシリンジ内供試体に施した針貫入抵抗も顕著に増加した。固化供試体をSEM-EDSにより観察したところ、砂粒子間をつなぐようにカルシウム系鉱物が生成していることが確認された。 しかしながら、供試体内へ均質に定常的にグラウトを浸透させることは容易ではなく、浸透開始からしばらくしてそれ以上の浸透が著しく困難になる場合や、不均質な浸透経路に沿って不均質に固化が発現する場合が見られるなど、課題が残った。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)