町並み景観における歴史的重層性の評価と活用に関する研究
Project/Area Number |
20656094
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Town planning/Architectural planning
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
増井 正哉 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (40190350)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 歴史的市街地 / 歴史的景観 / 町家 / 保存 / 景観整備 / 歴史的重層性 / 町並み保存 |
Research Abstract |
本研究では、歴史的市街地を対象に、歴史的重層性の(1)抽出方法、(2)評価方法、(3)活用方法について実験的な手法をもちいて検討し、町並み景観の整備における歴史的重層性について、モデル的な手法の提案を目指すものである。対象地区では(1)~(3)それぞれの段階で、多様な手法を検討することになるが、(1)で問題となっている歴史的重層性の対象となる範囲については、実験的な研究であることをふまえて、とくに限定せず景観上顕在化していない歴史的な文脈も抽出の対象と考える。対象地区とする奈良きたまち地区は、奈良の伝統的市街地の北半を占め、国宝転害門をはじめ、さまざまな時代の歴史的遺産に恵まれている。第一年度は、都市基盤の変遷と町並み構成要素を調査・分析し、「摩擦」という概念から、歴史的重層性の抽出・分析方法の検証を行い、歴史的重層性の可能性と課題を明らかにした。第2年度には、個別の歴史的要素を抽出し、それぞれの歴史的経過を調査してデータベース化を行い、重層性の多様性を明らかにした。本年度は第3年度・最終年度にあたる。第1年度で試みた抽出方法の検討、第2年度で作成したデータベースをふまえて、(1)歴史的変遷から都市景観を読み解く方法、(2)現況から都市景観を読み解く方法の検討を行い、そこから(3)重層的都市景観の読み解きの方法を検討した。まず、社会的機能の変遷や都市基盤の変遷といった歴史的変遷の把握を文献史料調査より行い、次に、建物を中心とした景観構成の現況把握を行った。そして、それらの調査結果をもとに、都市景観の歴史的変遷と現況の双方から、都市景観の読み解きを行い、歴史的に重層した都市景観における地域固有の価値や特徴を見出す方法としての、都市景観の読み解きの方法を提案した。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)