遺伝子修復技術を用いた希少標本からの遺伝情報抽出と時空間的遺伝子動態解析
Project/Area Number |
20658011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plant pathology
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
平塚 和之 Yokohama National University, 大学院・環境情報研究科(研究院), 教授 (30202279)
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Project Period (FY) |
2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2008: ¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
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Keywords | さび病菌 / 遺伝子 / 遺伝子修復 / 菌類ウイルス |
Research Abstract |
イネ科植物のさび病菌のモデル系として、赤さび病菌(Puccinia recondita)とススキさび病菌(Puccinia miscanthi)を実験材料として各種実験系を試行した。その結果、微量サンプルからのDNA抽出手法の確立に成功し、Puccinia属菌に共通すると思われる染色体DNA領域のPCR増幅等は比較的容易に実施できたが、数十年経過した比較的古い罹病葉のさく葉標本からの核酸抽出は困難な例が多かった。また、DNA修復系を用いた場合、確実に有効である例もあったが、効果が一定せず、その検証にはさらなる実験が必要であると考えられた。今後は、使用する酵素の選択、超微量サンプルからの核酸抽出方法の検討が重要であると思われる。また、本研究費でバージョンアップしたした高性能CCDカメラによる発光検出で、発光ラベルした核酸断片の検出定量が容易となったので、核酸の相同性を微量サンプルで直接検出定量・評価可能な系の開発を試みたが、顕微鏡システムとの接続の問題を解決できず、メンブレンハイブリダイゼーションによる検出に止まった。一方、メダケ赤衣病菌(Stereostratum corticioides)を用いたウイルス2本鎖RNAに関する実験は、数十年経過したサンプルからの抽出は極めて困難であることが判明した。しかし、数年程度の室温保存した乾燥標本からの抽出は可能であったことから、それらを用いたウイルス由来の2本鎖RNA成分の配列変異の検討は可能であると思われ、今後は微量の2本鎖RNAからの効率よいcDNA合成方法等も併せて開発する必要はあるが、さらに検討することにより興味深いデータが得られる可能性が高いと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)