堆肥から分離した新規な難培養性好熱細菌における異種細菌間相互作用の解明
Project/Area Number |
20658018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plant nutrition/Soil science
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
境 雅夫 Kagoshima University, 農学部, 教授 (20225775)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 堆肥 / 中等度好熱細菌 / リアルタイムPCR / 系統分類 |
Research Abstract |
環境中には培養が容易ではない細菌種が多数存在する。その要因の一つとして,細菌間の相互依存性がある。そこで,堆肥中に生息する細菌相互作用下でのみ増殖する新規な細菌種を分離し,その特性を明らかにすることによって,堆肥製造時に機能する微生物の制御を目的として研究を行った。これまで,堆肥から分離した新規な細菌Sは,異種細菌との共存培養下で増殖する増殖最適温度60℃の中等度好熱細菌であり,多様な多糖類を分解する能力を有しているため,堆肥製造時に重要な役割をもつことを見出した。 本研究では,この新規な細菌種の生態を明らかにするため,堆肥中におけるPCR-DGGE法による群集構造解析法およびリアルタイム定量PCR法を検討した。DGGE解析により堆肥中の細菌Sの分布を調査するため,細菌S特異的プライマーをいくつか作製した。これらのプライマーセットを検討した結果,DGGE用の細菌S特異的プライマーとしてF3/R1を決定した。このプライマーセットを用いて,数種類の堆肥についてDGGE解析を行ったところ,細菌Sの存在を確認することが可能であり,多くの堆肥中には細菌Sと近縁の細菌種が分布していることが明らかとなった。次に,リアルタイムPCR法に使用する細菌S特異的プライマーを検討した結果,プライマーセットF3/R2を用いることで,堆肥中における細菌Sの増殖量を定量することが可能となった。このリアルタイムPCR法を用いて,細菌Sが分解可能な多糖類を加えた堆肥中での細菌Sの増殖を調べた結果,そのDNA量が約10倍に増加していたことから,細菌Sがこの多糖を資化増殖していることが推測された。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)