真核生物(麹菌)の外来性遺伝子センシング機構に関する研究
Project/Area Number |
20658023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied microbiology
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Research Institution | 秋田県総合食品研究センター (2009) Akita Prefectural Agriculture, Forestry and Fisheries Research Center (2008) |
Principal Investigator |
小笠原 博信 秋田県総合食品研究センター, 醸造試験場, 主任研究員 (50390901)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 外来性遺伝子 / トランスポゾン / 麹菌 / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
真核生物の外来性遺伝子に対するセンシング機構と発現制御機構の解明を目的に、麹菌に内在するDNAトランスポゾンCrawlerに着目し、種々のストレス条件下におけるmRNAレベルでの発現制御やmRNA品質管理機構とそれに伴う転移活性との相関解析を行った。 CrawlerのtransposaseであるAotAについて、変異が段階的に異なる24株由来のDNA配列について比較を行ったところ、外来性リピート配列に対する防御機構であるRIP様変異(GC→AT)が多く蓄積している領域が幾つか見い出された。12ヵ所の周辺領域のモチーフについて解析した(Melina II、東大)ところ、TT(A)GAAAG配列が新規に抽出された。 Crawler以外の外来性遺伝子のスクリーニングや新規モチーフの普遍性確認を目的に、Cu^<2+>ストレス条件下での全cDNAシーケンシングを行い、ストレス発現・cDNAブラウザーを構築した。これにより前年度のRT-PCR解析によって推定したストレス応答(alternative splicing)の遺伝子カテゴリーによる相異を再確認することができた。 さらに、Crawler遺伝子と同様にストレス時にcryptic splicingが阻害され,機能するmRNAを発現するようになるDNA配列をDOGANの推定ORF以外の領域について検索を行った。抽出された典型的なDNA配列の中にはTan1様DNAトランスポゾンの完全配列やLTR型レトロトランスポゾンのgag配列などが新規に見出された。 本研究では外来性遺伝子Crawlerに対するDNAレベル、mRNAレベルでの防御機構を明らかにすると共に、ストレス条件下で特異的に機能してくる遺伝子群に対する新たなgene finding手法を開発することができた。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)