Project/Area Number |
20658043
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General fisheries
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
足立 伸次 Hokkaido University, 大学院・水産科学研究院, 教授 (40231930)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安井 肇 北海道大学, 大学院・水産科学研究院, 准教授 (00200494)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2009: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 循環養殖 / ツルシラモ / エゾバフンウニ / マハゼ / 水質浄化 / 硝酸 / アンモニア / 北方型養殖システム / フタツガサネ / ダルス / ウミトラノオ / フシスジモク |
Research Abstract |
本年度は、昨年度と同様、函館近郊に生息する紅藻のツルシラモを用いて、マハゼ循環飼育水の浄化能を再度検討した。マハゼ飼育水中に、ツルシラモを入れ、夏に7週間栽培した。その結果、前年とは異なり飼育水中の硝酸濃度は5週目までは緩やかに低下し、その後、急速に吸収された。この結果は、栽培期間の前半に日照時間が短く、後半で日照時間が増加した結果と一致していた。従って、ツルシラモの栄養塩の吸収速度は日照時間に大きく影響を受けると考えられた。 以上は、ハゼの飼育水を使用したツルシラモの浄化作用を調べた実験であるが、次に、ハゼとツルシラモを同一系内で循環飼育・栽培する実験を14週間行なった。その結果、ハゼ単独群では硝酸濃度は実験期間を通して上昇した。一方、ハゼとツルシラモ栽培を同一系内で飼育・栽培した複合群では実験前半に硝酸濃度は上昇したが、後半には緩やかに減少した。アンモニア濃度はハゼ単独群では週を追うごとに上昇し、高値を示したのに対し、複合群では低値を維持した。また、ハゼ単独群では死亡個体が確認された。これは、有毒なアンモニアの濃度がハゼ単独群で非常に高く、悪影響があったと推察された。以上より、ツルシラモは魚類飼育水の浄化海藻として優れていることが確認された。 さらに、循環飼育されたエゾバフンウニから採卵および採精を試みた結果、夏から冬にかけての長期間にわたり、受精卵および幼生を得ることができた。昨年の結果とあわせると、魚類循環飼育水をツルシラモに浄化させ、増殖したツルシラモをウニの餌料とする連鎖循環養殖は北方型養殖システムの有望な1例である。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)