Project/Area Number |
20659004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical pharmacy
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藤原 正子 Tohoku University, 大学院・薬学研究科, 准教授 (10466534)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 和久 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (40260426)
丸山 穣 東北大学, 大学院・薬学研究科, COEフェロー (70396448)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | NMR / メタボロミクス / 臨床応用 / 多変量解析 / 慢性腎症 |
Research Abstract |
平成21年度は以下の点を明らかにした。 1.NMRメタボロミクスのヒトサンプル解析実験系の基礎技術を検討した。高分子成分の多い血液で低分子代謝物の定量を行うことは従来困難であったが、ギ酸カルシウムを内標とする方法を検討し生化学分析値との比較したところ非常によい相関があることがわかった。マーカーの濃度を定量することは病態解析に極めて重要であり本法の基礎を形成するものである。さらにサンプル量の少ない場合の希釈の可能性について検討した。 2-1.臨床応用として透析患者の病態解析を標的とした。まず多検体の血液透析治療の前と後で患者血漿を採取し、プロトンNMR測定行った。スペクトル上で低分子代謝物の定量を行った結果、乳酸やアミノ酸などの低分子がクレアチニンとは異なる除去率で透析されていることを発見した。これらは透析治療への応答として生体内産生を示す結果である。長期にわたる治療に伴う栄養状態やストレスなどに関与する分子であることが示唆された。 2-2.さらに透析治療中の廃液を時間を追って採取しNMRスペクトルを測定したところ、ピルビン酸の変動も含めエネルギー代謝の要となる分子の変異を見いだした。廃液中にもラクテートが出ており、この時間パターンは人によって異なることがわかった。治療中の症状(疲れや痙攣など)との関連が示唆された。廃液の測定は患者にとって全く負担がかからないものであり何回も測定できることと、低分子成分のみでありNMR法の利点を活かせる新しい解析対象として有望であることがわかった。
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