小胞輸送分子Hrsを介する細胞老化とがん細胞悪性形質の制御
Project/Area Number |
20659058
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Experimental pathology
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石井 直人 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 准教授 (60291267)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 伸幸 宮城県立がんセンター, 研究所, 部長 (60280872)
|
Project Period (FY) |
2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
|
Keywords | 細胞小胞輸送 / 癌細胞老化 / 遺伝子欠損マウス |
Research Abstract |
HeLa細胞において, 細胞内小胞輸送関連タンパク質HrsをSiRNAを用いてノックダウンするとβGal活性の上昇などの細胞老化が観察された。そこで, Hrsによる癌細胞老化抑制機序を明らかにするために, Hrs欠損マウス由来細胞をin vitroで癌化することにより, Hrs完全欠損の癌細胞老化における効果を検討することを試みた。最初に, LysM-Cre/Hrs^<flox/flox>マウス由来線維芽細胞(Hrs^<flox/flox>MEF)およびLysM-Creマウス由来線維芽細胞(WT-MEF)にSV40-LargeT遺伝子を導入し不死化細胞を得た。さらにHrs^<flox/flox>MEFおよびWT-MEF細胞に活性化型H-ras遺伝子を導入し癌化した各細胞株も樹立した。これらの細胞の長期培養を行い, βGal活性の上昇、INK4a発現を指標に, 細胞老化の程度を検討した。しかしながら, Hrsの有無により明らかな細胞老化の差異は観察されなかった。また, in vitroの細胞増殖能にも有意な差異を認めなかった。従って, HeLa細胞で見られたHrsノックダウンで見られた効果は残念ながらHrs欠損マウス由来のMEF細胞株では再現できなかった。その原因として, ヒトとマウスにおけるHrsの役割の違いや, 遺伝子ノックダウン法によるHrs不完全欠損と, 遺伝子欠損マウス由来組織におけるHrs完全欠損の細胞おける効果の違いなどが考えられた。以上の実験結果により, 当初の研究計画は途上で断念せざるを得ない結果となった。
|
Report
(1 results)
Research Products
(13 results)