マラリア生ワクチン実用化に向けての、熱帯熱マラリア原虫スポロゾイト培養法の確立
Project/Area Number |
20659065
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Parasitology (including Sanitary zoology)
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Research Institution | Kagawa University (2009-2010) University of Occupational and Environmental Health, Japan (2008) |
Principal Investigator |
新井 明治 香川大学, 医学部, 准教授 (30294432)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 感染症 / 微生物 / マラリア / 培養 / ワクチン |
Research Abstract |
年間100万人以上の命を奪っている熱帯熱マラリアに対する有効なワクチンを開発するため、媒介蚊からヒトへ注入される感染型であるスポロゾイトを弱毒化して生ワクチンとして用いる戦略が検討されている。我々は媒介蚊を用いることなく熱帯熱マラリア原虫のスポロゾイトを得る方法を確立するために、in vitro培養による同原虫のスポロゾイト作成を目指している。平成20年度~21年度はネズミマラリア原虫(Plasmodium berghei)感染BALB/cマウスより採取した血液を出発材料としてオオキネート培養を行い、スポロゾイトを形成させることに成功したことから、平成22年度は熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)で同様の実験を行うべく、オオキネートの前駆細胞である生殖母体の培養を行った。しかしながらネズミマラリア原虫の系と異なり、熱帯熱マラリア原虫の培養系では生殖母体形成効率が低く、かつ成熟生殖母体への発育が不十分であった。キサンツレン酸添加による生殖体形成誘導アッセイを行った結果、わずかに鞭毛放出が認められたものの、生殖体形成誘導24時間後のオオキネートへの発育は認められなかった。今後は、最近報告された熱帯熱マラリア原虫オオキネートの培養効率を改善する手法(Ghosh et al., Malaria Journal, 2010)等を詳細に検討し、培養効率の改善をはかるとともに、低効率であってもオオキネートからオオシストへの分化、さらにスポロゾイト形成を達成することが喫緊の課題である。in vitro培養によって熱帯熱マラリア原虫スポロゾイトを得ることができるようになれば、生ワクチンの材料として使用する以外にも、肝細胞ステージでの原虫発育を抑制するタイプの薬剤(=発症予防薬)開発への応用が期待される。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)