心筋細胞集団ネットワークを用いた薬剤性心機能障害予測システムの開発
Project/Area Number |
20659087
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied pharmacology
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
荒木 良介 Nagasaki University, 医歯薬学総合研究科, 助教 (40457502)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大脇 裕一 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (50419628)
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Project Period (FY) |
2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | オンチップ細胞計測技術 / 薬剤性心機能障害 / 初代心筋培養細胞 |
Research Abstract |
本研究は「1細胞単位」で任意に構成できる細胞集団ネットワークの応答性を解析するオンチップ・セロミクス計測技術を用い、心機能障害の形成過程および薬剤性心機能障害の有無を予測できる全く新しい薬剤性心機能障害予測システムの開発を目的とした。 研究実施計画では心機能障害を形成する薬物にAdriamycin(ADR)を用いる予定だったが、ADRよりも少量で心機能障害を誘発し、安価でもあるDaunorubicin(DNR)に薬物を変更して本研究計画を実施した。 細胞実験では、まずラット心臓由来H9c2株化細胞を用いてDNRの毒性試験を行った。その結果、濃度依存的にH9c2細胞が死滅していくことを確認した。次に、新生仔ラット初代心筋細胞の分散培養に対してDNRを低濃度で12時間暴露し、心筋細胞の拍動間隔を評価した結果、経時的な拍動間隔の延長が示された。さらに、心筋拍動細胞を結合させネットワークを形成したオンチップ培養細胞集団でも同様の検討を行った。しかし、DNR暴露後12時間以内に全ての心筋細胞が死滅してしまうことや、計測できた拍動間隔時間のばらつきも大きく十分なデータが得られなかった。一方、動物実験ではラットを対象にDNRを種々の濃度で投与した。マウスにADRを投与した予備実験を参考に本検討を行ったが、薬物の投与量や投与間隔などに関する最適条件が定まらず、本研究期間内で薬物誘発心毒性モデルを作成することは困難であった。 今後も動物実験および細胞実験の詳細な検討を行わなければならないが、動物実験と細胞実験を関連づけながら心機能障害の整合性を評価する基礎データをライブラリー化し、情報を整理することにより、in vitroにおける心機能障害の形成過程および薬剤性心機能障害の有無を予測できる薬剤性心機能障害予測システムが開発できると期待している。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)