思春期における生体内酸化ストレスに影響する要因の分子疫学的研究
Project/Area Number |
20659101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Public health/Health science
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
玉江 和義 宮崎大学, 教育文化学部, 准教授 (80341527)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 生体内酸化ストレス / 尿中8-Hydroxydeoxyguanosine / 尿中7-Methyleguanine / Reactive Oxygen Metabolites / Biological Antioxygen Potentials / ライフスタイル / 思春期 / 分子疫学 / 8-OH-dG / m^7Gua |
Research Abstract |
本研究では、中学校・高等学校の生徒を対象とし、尿中8-Hydroxydeoxyguanosine(80HdG)、尿中7-Methyleguanine(m^7Gua)をHPLC-ECD法によって検出、分析を試みる。併せて、対象集団の主観的ストレスとライフスタイル、ライフイベントなどの関連要因に関する情報も自記式調査表によって収集し、推定要因との関連性の検討を同一コホートにて縦断的に行う。また、同意を得られた場合のみ、肘静脈からの採血により、酸化ストレス度と抗酸化力の測定も行う。以上の測定・調査を1年に1回、2年にわたって計2回実施することで、思春期の生体内酸化損傷レベルとライフスタイルなど関連要因の評価を行うことを主たる目的とした。その結果、尿中8-Hydroxydeoxyguanosine、尿中7-Methyleguanineのレベルは、成人対象に比べて低い傾向を示していた。また、血清中における酸化ストレスレベル(Reactive Oxygen Metabolites:ROM)と抗酸化力(Biological Antioxygen Potentials:BAP)も成人対象の先行報告結果に比して良好な傾向であった。これら生物学的指標のレベルと主観的ストレスとライフスタイル、ライフイベントとの線形関係に基づいた関連性を分析した結果、有意な相関が部分的に示された。これら指標の縦断的変動への影響要因の同定を試みたが、顕著な結果は見出せなかった。ただし、線形関係基づいた分析とは別に、ROMとBAPの値を用いてクラスター分析法により対象者を分類して種々の変量を比較した結果、酸化ストレスレベルと抗酸化力のバランス(いわば抗酸化能)がライフスタイルをはじめとする様々な要因と関連していたほか、尿中80HdGおよびm^7Guaと関連していた。以上より、思春期における生体内酸化ストレスの評価については、抗酸化能レベルを用いた検討が有用であることが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)