肥満に関連するDNAメチル化標的遺伝子の同定と機能解析
Project/Area Number |
20659144
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Metabolomics
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
小川 佳宏 Tokyo Medical and Dental University, 難治疾患研究所, 教授 (70291424)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | Dnmt3a / DNAメチル化 / 高脂肪食 / メチル化促進飼料 / 脂肪組織 / 肝臓 / 脂肪肝 |
Research Abstract |
(1)Dnmt3aに関する検討: 脂肪組織でDnmt3aを特異的に過剰発現するトランスジェニックマウスを作成した。Dnmt3aの過剰発現によりがん抑制遺伝子であるSFRP1遺伝子のプロモーターのDNAメチル化のわずかな増加と遺伝子発現の抑制を観察した。一般的にDNAメチル化は遺伝子発現抑制に作用することが知られる。肥満により発現量が減少する遺伝子は多数存在するが、このような遺伝子発現抑制の分子機序の一部にDnmt3aを介したDNAメチル化か機能する可能性が示唆される。一方、Dnmt3a過剰発現マウスの脂肪組織でインターフェロンα/βシグナルの下流の転写因子であるIRF9の遺伝子発現増加が観察された。また、高脂肪食を摂取させたDnmt3a過剰発現マウスの脂肪組織では、同条件の野生型マウスに比し、炎症性サイトカインTNFαやMCP1の遺伝子発現の増加が観察された(Obesity 18 : 314-321, 2010)。 (2)胎仔期~新生仔期のDNAメチル化標的遺伝子の同定と機能解析: メチル化促進飼料(FASEB J.12 : 949-957, 1998)により授乳期の母マウスを飼育し、離乳後の仔マウスに高脂肪食負荷による肥満を誘導すると、経母乳的にメチル化促進飼料を摂取した仔マウスでは体重増加が著しく抑制され、脂肪肝が改善することを見出した。 胎児期~新生児期は器官が形成され、個体発育が最も盛んな可塑性の高い時期であり、この時期の栄養状態や摂取する食品成分により成獣期の肥満や生活習慣病の易感受性が決定される可能性がある。DNAメチル化促進飼料の標的メチル化遺伝子を検索するために、メチル化感受性制限酵素とゲノムマイクロアレイを組み合わせたゲノムワイドな網羅的DNAメチル化解析法であるMIAMI法(Oncogene 25 : 3059-3064, 2006)を実施する準備を進めている。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)