ヒト脂肪細胞の再生移植治療法の開発-脂肪萎縮性糖尿病ヌードマウスによる基礎検討ー
Project/Area Number |
20659148
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Endocrinology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中尾 一和 Kyoto University, 医学研究科, 教授 (00172263)
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Project Period (FY) |
2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | ヒトiPS細胞 / 肥満症 / 脂肪萎縮性糖尿病 / 細胞治療 / 血管構成細胞 / 成因解明 |
Research Abstract |
脂肪萎縮性糖尿病は高度なインスリン抵抗性、著明な糖脂質代謝異常を呈するが、その原因は先天性あるいは後天性の脂肪細胞の欠乏にある。よって、脂肪萎縮性糖尿病は、脂肪細胞の意義を解明する貴重な手掛かりとなる。脂肪萎縮性糖尿病は、インスリン抵抗性、糖代謝異常、脂質異常症、高血圧症など肥満症と共通の病像を呈しており、病態の基盤における肥満と脂肪萎縮性糖尿病の間の共通点が想定されている。本研究は肥満症のモデルとしての脂肪萎縮性糖尿病に着目する(Nat Clin Pract Endocrinol Metab 2009)。 本研究は脂肪萎縮性糖尿病の研究においてヒトiPS細胞に着目する。代表者らは日本人の脂肪萎縮性糖尿病患者の大半の診療に関与しており、日本人の先天性脂肪萎縮性糖尿病でseipin遺伝子の新規の遺伝子変異を同定している(J Clin Endocrinol Metab 2004)。先天性脂肪萎縮性糖尿病の主要な病因遺伝子seipinの機能は不明であり、少なからぬ脂肪萎縮性糖尿病の症例において、病因遺伝子は未同定のままであるので、その解明を目指して、現在、脂肪萎縮性糖尿病の疾患特異的iPS細胞を樹立している。代表者らは、ヒトiPS細胞を用いた脂肪萎縮性糖尿病に対する細胞治療法の開発を目指して、世界に先駆けて、ヒトiPS細胞から脂肪細胞への分化誘導法を開発した(FEBS Lett 2009)。ヒトiPS細胞からの脂肪細胞分化法の確立により、肥満症を標的とした、ヒトiPS細胞由来脂肪細胞を用いた創薬スクリーニング系の開発などへの応用が期待される。 動脈硬化症の成因解明、及び人工血管の開発、動脈硬化症を標的とした創薬スクリーニングシステムの開発を目指して、ヒトiPS細胞からの血管構成細胞への分化誘導法の開発に成功している(Arterioscler Thromb Vase Biol 2009)。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)