細菌間情報伝達物質を用いた新しい感染症治療に関する研究
Project/Area Number |
20659160
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Infectious disease medicine
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
舘田 一博 Toho University, 医学部, 准教授 (20236558)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 良和 東邦大学, 医学部, 助教 (90246695)
堀川 学 サントリー生物有機科学研究所, 研究員 (70270569)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 感染症 / 病原因子 / 治療法 / 細菌間情報伝達 |
Research Abstract |
本年度は、昨年の研究成果を踏まえ、特に緑膿菌Quorum-sensing分子の他の細菌への作用に関して重点的に研究を展開した。特に、緑膿菌の産生するC12-Homoserine lactoneの誘導体の中にClostridium difficileに対して強い抗菌活性を有する物質を見出した(Ueda C et al.)。特に各種誘導体を用いた構造活性相関の検討から、将来的に本菌の治療薬となりうるleading compoundの候補を見出した。本物質はC.difficileの膜に強く作用し、そのグラム染色性の変化を誘導するとともに、殺菌的に作用した。しかしながら、血清成分の添加により殺菌作用の減弱が生じることも確認されており、治療への応用を考えた場合、この点に関してさらに検討していく必要があると思われた。C.difficileの動物感染モデルに対するautoinducer誘導体の有効性を検討したところ、preliminaryな成績ではあるが、腸管内菌数の低下も観察されており、さらにin-vivoモデルによる評価が必要であると思われる。その他に、C12-Homoserine lactoneの誘導体のレジオネラ菌に対する抗菌作用も確認されており、本研究によりquorum-sensing機構のautoinducer分子を介したinter-species communicationの自然界における重要性、さらには感染病態における本物質の役割に関して基盤的な研究ができたものと考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)