神経接着因子から神経ネットワークと脳および精神機能を解明する
Project/Area Number |
20659177
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Psychiatric science
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
石黒 浩毅 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (20375489)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有波 忠雄 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (10212648)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 神経接着因子 / 分子ネットワーク / 遺伝子発現解析アレイ / グルタミン酸系神経系 / 依存 / ノックアウトマウス / 不安 / 認知機能 / 薬物依存 / グルタミン酸神経 / 性格 / 認知 |
Research Abstract |
神経細胞接着因子遺伝子NrCAMの低発現が依存形成阻害の表現型を示すこと、NrCAM遺伝子発現変化に伴いグルタミン代謝酵素GLS遺伝子の発現が変化することが申請者の先行研究から明らかとなっている。薬物依存症に関連が報告されている新奇求性(novelty seeking)および不安(harm avoidance)という性格行動にNrCAMならびにGLSがどのように関与しているかについて、前者は新奇オブジェクトや初見マウスに対する探索行動、後者はゼロ迷路における行動で評価を行った。 Nrcamノックアウトマウスは新奇オブジェクトとマウスともに探索行動が野生型に比して少なかった。ノックアウトマウスはゼロ迷路における不安行動が野生型に比して少なかった。モデルマウスに認められた行動はヒト依存症患者に認められる性格傾向を説明できるものであり、NrCAMはおそらく依存獲得に密接に関係する性格行動特性を介して薬物依存症の易罹患性に関与することを示唆するものである。さらに、近交系C57B6マウスにGLS阻害剤を投与したところ上記の新奇求性および不安においてNrCAMマウスと同様の行動特性や、モルヒネ・コカイン・覚せい剤に対する報酬効果・活動性亢進効果の阻害が認められた。本研究にて神経接着因子に関わる神経ネットワークの一端ならびにこのネットワークが制御する依存症の表現型を解明することができた。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
Ishiguro H.
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Journal Title
Endophenotypes and Genes, Volume IV : Molecular Genetic and Genomic Markers(Springer)
Pages: 183-194
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