Project/Area Number |
20659255
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Obstetrics and gynecology
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
櫻木 範明 Hokkaido University, 大学院・医学研究科, 教授 (70153963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金内 優典 北海道大学, 大学院・医学研究科, 特任准教授 (60333613)
首藤 聡子 北海道大学, 大学病院, 助教 (10399892)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 温熱療法 / アポトーシス / Bax / Ku70 / HDAC / HDAC阻害剤 / ヒストンアセチル化酵素 |
Research Abstract |
温熱療法によって惹起されるアポトーシス関連蛋白の発現の変化を検討した結果、Ku70とBaxの結合が増加し、Ku70とKu80との結合は減少していた。Ku70がDNA障害修復作用を有していることから、温熱療法後のKu70とBaxの結合増加が温熱療法の熱ストレスによる細胞障害を回避する機構であるか否かについて検討した。すなわち、Ku70の発現をsi-RNAを用いて低下させた状況で温熱療法を行ったところ、対照に比べて温熱療法によるアポトーシス誘導が促進されることが示された。さらに、Ku70発現低下細胞においてはBax活性化が誘導され、ミトコンドリアに局在するアポトーシス促進機構に関与するチトクロームCの増加がみられ、Ku70を標的とした薬剤の併用によって温熱療法の感受性を増加させうることが示された。また、Ku70のアポトーシス抑制作用がKu70のC末端のリジン残基のアセチル化によって完全にブロックされることが知られていることから、アセチル化リジン残基を認識する抗体を用いた解析を行った結果、温熱療法によってKu70の脱アセチル化が促進されていることが示され、脱アセチル化酵素(HDAC)の一つであるSirT-1の発現が亢進していた。そのため、温熱療法の細胞障害回避メカニズムの一つとしてHDACの活性化(SirT-1の増加)によるKu70の脱アセチル化の促進によりBaxとKu70の結合が増加するという機構が存在する可能性が考えられた。最後に、HDAC阻害剤を用いて温熱療法の効果を増強できる可能性を考え、SirT-1の阻害剤であるニコチンアミドを温熱療法とともに子宮頸癌細胞株(SiHa)に作用させたところ、対照に比べて有意に温熱療法によるアポトーシスが促進されることが示され、HDAC阻害剤を組み合わせることで温熱療法の治療効果を増強しうる可能性が示された。今後の臨床応用を目指してさらなる検討が必要であると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)