外傷歯の歯髄再生療法の基盤となる歯髄細胞の分化誘導法の確立
Project/Area Number |
20659296
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Conservative dentistry
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
大島 勇人 Niigata University, 医歯学系, 教授 (70251824)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 邦子 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (80213693)
重谷 佳見 新潟大学, 医歯学系, 助教 (80397132)
依田 浩子 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (60293213)
鈴木 啓展 新潟大学, 医歯学系, 助教 (60377190)
|
Project Period (FY) |
2008 – 2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Keywords | 組織幹細胞 / BrdU / 象牙芽細胞 / 歯髄 / GM-CSF / オステオポンチン / 移植 / マウス / ネスチン / 歯の移植 / 歯の再植 / 骨芽細胞 |
Research Abstract |
【目的】歯の損傷後の歯髄治癒過程における象牙芽細胞分化機構ならびに胎生期ラベリング法によりマウス歯髄組織幹細胞をブロモデオキシウリジン(BrdU)によりラベルし、歯髄におけるBrdU label-retaining cells(LRCs)の分化能を解明することを目的に、歯の移植後の顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)およびオステオポンチン(OPN)の反応、LRCsの分化能を免疫細胞化学的に検索した。 【方法】妊娠後期ICRマウスに3~4日間BrdUを腹腔内投与し、生後3週後に深麻酔下で上顎第一臼歯抜去後に歯冠部を舌下部へ他家移植した。術後1日~2週後にアルデヒド系固定液で灌流固定し、EDTA脱灰後、パラフィン切片を作製し、抗GM-CSF・抗OPN・抗ネスチン抗体・抗BrdU鼎を用いた免疫染色を行った。なお無処置群の左側臼歯を対照群とした。 【結果と考察】対照群歯髄では、歯髄中央部血管周囲にLRCsが局在し、咬頭頂領域を中心に歯髄・象牙質界面に弱いオズテオポンチン陽性反応が見られ、象牙芽細胞はネスチン強陽性を示したが、歯髄内はGM-CSFは陰性であった。術後に歯髄のネスチン免疫陽性反応が消失したが、3~7日後に、GM-CSF陽性細胞、OPN陽性細胞の出現に引き続き、ネスチン陽性象牙芽細胞様細胞が歯髄・象牙質界面に再配列した。14日後には歯髄腔に骨組織形成が惹起されたが、骨芽細胞がOPN陽性反応を示した。GM-CSF陽性反応産物は象牙細管内にも見られ、既存の象牙質と再生象牙質の界面にOPN陽性反応が観察された。さらに、in situ hybridizationによりOPN遺伝子発現を検索ると、免疫反応とほぼ同じ発現パターンを示した。また、LRCsは再生象牙芽細胞にコミットされていた。以上より、歯の移植後の歯髄治癒過程における象牙芽細胞の分化には、GM-CSF発現とOPN発現が重要な役割を果たし、LRCsが象牙芽細胞に分化することが明らかとなった。
|
Report
(2 results)
Research Products
(11 results)