発話時平均周波数を用いた咀嚼筋痛・筋疲労評価法の確立
Project/Area Number |
20659299
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Prosthetic dentistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
石垣 尚一 Osaka University, 歯学部附属病院, 講師 (40212865)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢谷 博文 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (80174530)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | 筋疲労 / 疼痛 / 神経科学 / 脳・神経 / 生体生命情報学 |
Research Abstract |
急性あるいは実験的負荷による筋疲労状態ではMPFが低域にシフトすること、高い筋活動量を示すときにMPFは低値を示すことから、収縮閾値の高い運動単位が多く動員されるほどMPFは低くなることが報告されている。筋痛・筋疲労患者の筋組織に生じている変化の客観的な評価法として、筋電図記録を質的に評価する周波数解析に着目し、表面筋電図の各周波数帯成分、および平均周波数(以下MPF)から、筋痛・筋疲労患者における筋線維の組成および動員の様相を明らかにすることを目的として研究を行った。 その結果、発話時MPFは高い再現性を示すこと、筋痛患者群においては健常者群に比較して発話時MPFは高値を示すこと、ならびに発話時MPFは症状改善に伴い減少し、健常者群の値に近づくことが明らかとなった。また、発話時MPFを用いて、筋痛のスクリーニング検査を行うことが可能であることが示された。これらの結果から、発話時MPFを用いて筋痛患者の筋線維に起こる変化を客観的に評価することにより、間接的に、筋痛の有無および治療効果を客観的に評価できる可能性が示された。 筋痛患者では、慢性的な筋疲労状態にあるため、急性の筋疲労実験時とは異なり、収縮闘値の高い運動単位の動員が少なかったために、MPFが健常者と比較して高い値を示していた可能性が考えられた。本研究成果は、顎関節症における関節痛と筋痛の鑑別、治療効果の評価、および、筋痛患者の痛みの改善に対する認知の補助に有益であると考える。 なお、平成21年11月に、"Mean power frequency during speech in myalgia patients"と題した論文をJournal of Oral Rehabilitationに投稿し、査読後の修正論文を平成22年3月に再投稿しております。本報告書提出時点ではまだ回答が届いておりませんので、追って報告いたします。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)