Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
最終年度である平成22年度は,平成21年度までに開発したフッ素(F)含有OCP(F-OCP)のタンパク質吸着能を調べた.F-OCPは,合成済みのOCPをFイオン存在下で中性からアリカリ領域の範囲で生理的温度下,加水分解させる系(Hydrolysis F:HF-CaP)および,Fイオンの共存下でOCPを共沈殿させる系(Co-precipitation F:CF-CaP)で調整した.合成試料のX線回折および化学分析によると,低濃度のFを含むF-OCPは,HF-CaP,CF-CaPともにOCPの結晶構造を基本的に維持した.試料の単位面積当たりの成長因子モデルタンパク質としてのチトクロムc吸着量は,HF-CaPがより良い吸着媒として働いた.次に,亜鉛(Zn)を含むOCPを同様の合成手法にて調整した.得られたZn-CaPでは,X線回折およびFTIRの分析から,非晶質様の低結晶性アパタイトが形成されたが,OCPが有する溶解性に近い溶解性を示しており,生体内でOCPが吸収されるに伴ってZnイオンが徐放される可能性が示された(Honda Y,Anada T,Suzuki O et al.Effect of Zn^<2+> on the physicochemical characteristics of octacalcium phosphate and its hydrolysis into apatitic phases.Crystal Growth and Design 2011 in press.Publication Date (Web):March 25,2011.DOI:10,1021/cg1009835).以上,本研究により骨芽細胞を活性化する無機の因子を含有する新規のリン酸オクタカルシウムコア成長因子徐放デバイスの開発を達成することができた.
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