人工歯胚を用いた再生歯のIGF-Iによる大きさと形の制御に関する研究
Project/Area Number |
20659321
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthodontic/Pediatric dentistry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山本 照子 Tohoku University, 大学院・歯学研究科, 教授 (00127250)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 孝 東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (50339131)
高橋 一郎 東北大学, 大学院・歯学研究科, 准教授 (70241643)
竹下 信郎 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (50431515)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 歯の再生 / IGF-I / 再生歯胚 / 形態制御 / 人工歯胚 |
Research Abstract |
近年「歯の再生」に向けた細胞操作技術の開発は大いに進展し、研究分担者である辻らによってマウス再生歯胚の再構築と再生歯の萌出が報告(Nakao et al., Nat Methods, 2007, Ikeda et al., PNAS, 2009)された。しかしながら、萌出した再生歯は正常歯と比較して大きさが矮小であったことから、大きさを増大させた再生歯の作製技術の開発が課題となった。一方、インスリン受容体の変異が原因の疾患である妖精症の患者にIGF-Iの長期投与を行った結果、歯の歯冠幅径は著しく大きくなったことが報告された。また、IGF-Iはマウスを用いた研究において、歯胚の体積を増加させることが報告されている。以上のことから、我々はIGF-Iが歯の大きさを制御する上で重要な働きを担っていると推論し、IGF-Iによって再生歯の形態を増大させた新たな再生歯の作製技術の開発を進めている。 我々は、胎生14.5日齢の帽状期マウス臼歯歯胚を取り出し、歯原性上皮と歯原性間葉に分離して単一化した。得られた上皮および間葉細胞を、コラーゲンゲル内で高密度に区画化して再構築させ、3次元的に培養することによりマウス再生歯胚を作製した。作製した再生歯胚にIGF-Iを添加して器官培養を行い、形態を増大させた再生歯の作製を進めた。現在、IGF刺激を与えて発生させた再生歯胚を器官培養によって発生させると、大きさが増大することが判明している。今後は、IGF刺激を与えて発生させた再生歯胚を腎皮膜移植によって再生歯へ発生させて、μCTによって形態を解析し、組織切片を作製して組織学的に解析する。また、IGF刺激を与えて発生させた再生歯胚を上顎の第一臼歯を抜歯して自然治癒させた欠損歯の動物モデルに移植して萌出させて、咬合機能の解析を進める予定である。さらに、マウス歯胚の器官培養系におけるIGF-Iの過剰発現と発現制御の実験を行うことにより、IGF-Iが健常な歯の発生において大きさの制御に関わることを明らかにしていく。得られた成果は、国際誌にて発表する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)