Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
本研究は,医療・看護サービスの向上に資するため,米国のマグネットファシリティ(優れた看護サービスを提供し,看護職を惹きつける魅力ある施設)認定のしくみや果たしている役割を参考に,日本における看護サービスの評価・改善を促進するしくみづくりのあり方を検討することを目的とし,(a)マグネットファシリティ認定施設の実態調査,(b)国内における看護サービスの組織的改善の取り組みに関する実態調査を実施した。 (a) では,2008年度の豪州調査により,我が国同様公的保険を中心とする施設における認定取得までの取り組みや組織システムの構築の仕方について明らかになったため,2009年度は,マグネットファシリティ認定施設における評価・改善の内容(改善事例)と改善のしくみ,ベンチマークのための質指標,NDNQI (the National Database for Nursing Quality Indicators)などの指標データ収集システム,およびベンチマークの仕方に焦点を当てて調査を行った。 (b) では,国内において,看護ケアの質が高いと評価されている組織における評価・改善の取り組みについて事例をもとに分析を行った。また,「Web版看護ケアの質評価」のためのシステム運用およびデータ収集を継続実施し,質の高い看護サービスを提供している組織を構成する要素の抽出に取り組んだ。 結果,日本におけるデータベースの構築の必要性,組織的あり方,および質指標データ活用への基礎資料を得た。また,国内において評判の高い組織の評価・改善の取り組みからは,マグネットファシリティの視点(マグネティズム)にみられるような,看護職員をエンパワーする諸システム,参画型マネジメント,明確なヴィジョン,理念,方針,などの要素が存在することが認められた。 今後,日本版マグネットファシリティの認定にむけ,データベースシステム構築,マグネティズム評価要素の構築,質指標データ活用のありかたについて開発していくための示唆を得た。
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