Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
|
Research Abstract |
人体を伝送路として利用する概念はMITのZimmerman氏によって提案されている(T. G. Zimmerman, "Personal Area Networks (PAN) : Near-Field Intra-Body Communication," M. S. Thesis, MIT Media Laboratory, 1995.). そして, Zimmerman氏はこの論文中に人体近傍の電気力線モデルを提唱している. しかしながら, このモデルの妥当性に関して, 解析的な検討はなされていないのが現状である. そこで, 研究代表者は数値人体モデルを用いて, コンピュータシミュレーションを行い, Zimmerman氏のモデルの妥当性について検証を行った. 人体組織は皮膚, 筋肉, 脂肪, 骨など様々な損失性媒質から構成されており, リアルな数値人体モデルを用いることが本来は望ましい. しかしながら, 計算機資源や設計開発の観点からは必ずしもリアルモデルを用いる必要はないと考えられる. そこで, 簡素人体モデルの構築を試み, リアル人体モデルと比較を行い, その使用妥当性を明らかにした. また, 人体は大地グラウンド上に直立している場合, 足元の電界強度が弱くなることが明らかになった. 一方で, 直接, 足が大地グラウンドに接していない場合, 自由空間中と電界強度分布は変わらないことが明らかになった. 様々な研究開発機関によって経験的に独自の伝送路モデルが提唱されているが, 本年度の研究代表者の成果により, 正しい伝送路モデルを確立できたと言える. これらの成果により, 人体通信用ウェアラブルデバイス設計開発の指針を与える事ができ, 研究意義は非常に大きいものと言える.
|