Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
本研究ではマクロスケールとミクロスケールのシミュレーション技術を結びつけることにより、従来予測不可能であった翼やプロペラなどにおける衝撃圧力の発生を直接予測できるようにすることを目的としている。初年度である今年度は、膜状のキャビティが気泡群になるまでの過程のモデリングなどの要素技術の研究を行った。膜状のキャビティが崩壊し、気泡群となる過程は十分理解されていないため、実験による詳細な観察が必要である。このため、舶用キャビテーションタンネルと2次元翼型模型を用い現象を再現し、高速度カメラによる詳細な観察を行った。船尾の伴流中で作動するプロペラに発生するキャビテーションおよび船体表面の変動圧力を予測するため、既存モデルを用いた数値シミュレーションを行い、圧力変動が大幅に過小評価されることを確認した。また、計算格子や計算条件等の検討から、過小評価の原因は既存モデルにあることを明らかにした。特に、高次成分に対しての過小評価が顕著であることを示した。改良の方向性として、圧力変化による気泡の成長と収縮を表す方程式と、気泡の分裂や合体を通じて気泡の数が変化することを表現する方程式を連立させることを計画し、気泡群の生成過程のモデリングの検討を行った。既存のキャビテーションモデルの適用範囲と、圧力変動の予測の可能性については、過去にほとんど知見が無く、以上に述べた今年度の研究成果は大きな意義を持つものである。
All 2008
All Journal Article (4 results) (of which Peer Reviewed: 4 results) Presentation (1 results)
日本船舶海洋工学会講演会論文集 第6号
Pages: 213-216
Pages: 189-192
10025983741
日本船舶海洋工学会講演会論文集 第7号
Pages: 13-16
日本マリンエンジニアリング学会誌 第43巻5号
Pages: 83-88
10024488502