試験管内再構築系による異常タンパク質感知機構の解析
Project/Area Number |
20770113
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
及川 大輔 理研, 研究員 (20455330)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 小胞体 / IRE1 / シャペロン / 異常タンパク質 / 試験管内再構築 |
Research Abstract |
細胞内において分泌タンパク質や膜タンパク質の合成を担う小胞体は、「小胞体ストレス応答」と呼ばれる、異常タンパク質に対する優れた防御機構を備えている。その機構において起点となるのが、センサー分子による異常タンパク質の感知である。これまでの研究から、IRE1と呼ばれる小胞体膜タンパク質が異常タンパク質センサーとして機能することが分かっているが、そのメカニズムの詳細については、未だ未知な部分が数多く残っている。本研究では、特に哺乳動物における異常タンパク質センサーのIRE1αに着目し、そのメカニズムの解明を進めている。 過去の研究において、酵母IRE1はシャペロン分子であるBiPの解離と、異常タンパク質との直接結合という2つの連続した反応により異常タンパク質を感知することが分かっている。本年度、我々は哺乳動物IRE1αについて基礎的な知見を得るために、センサー領域に部分的な欠失を持つ変異体の解析を行い、さらにセンサー領域のみを組み換えタンパク質として取得し試験管内解析を進めた。その結果、BiPの結合量が半減する変異IRE1αは通常時においても部分的に活性化してしまうこと、また哺乳動物IRE1αのセンサ一部分はanti-aggregation活性を示さないことから、異常タンパク質とは直接結合しないことが示唆された。これらの結果から、酵母IRE1とは異なり、哺乳動物IRE1αによる異常タンパク質感知は、BiPの解離に強く依存すると考えられた。現在、これらの結果をまとめて論文を投稿中である。また、同様の現象が、完全長IRE1精製標品を用いた試験管内実験系でも見られるか、現在、実験系の構築を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)