関節軟骨初期変性モデルマウスの確立およびそのメカニズムの解明
Project/Area Number |
20791049
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
|
Research Institution | Josai University |
Principal Investigator |
中谷 祥恵 城西大学, 薬学部, 助手 (20453425)
|
Project Period (FY) |
2008 – 2010
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
|
Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2010: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2009: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
|
Keywords | 関節軟骨 / 老化 / シグナル伝達 / マイクロアレイ |
Research Abstract |
平成22年度は、リン誘導性関節軟骨初期変性モデルマウスの血清骨代謝マーカーおよび軟骨マーカーを測定した。C57BL/6J雄性マウスをノーマル(N40)群、高リン食(P40)群、リカバリー(R40)群に分けた。40日間飼育を行った(n=7)。R群は高リン食を20日間摂取後、通常食を20日間摂取させた。飼育終了後、脛骨のパラフィン包埋切片を作製し、関節軟骨の厚さの比較を行った。コラーゲン分解物である血清軟骨代謝マーカーはC2C (Collagen Type II Cleavage)を測定した。pQCT (peripheral Quantitative Computed Topogtaphy)法とμCT法を用いて大腿骨の骨構造解析を行った。また、骨形態計測を行い、骨芽細胞数および破骨細胞数の比較を行った。 その結果、関節軟骨の厚さはN40と比較してP40では有意に低下した。軟骨下骨密度はN40と比較してP40で有意に低下した。血清中C2C濃度は全群で有意な差はみられなかったが、N40と比較してP40では上昇傾向を示した。骨芽細胞数はN40と比較してP40で有意に増加した。また破骨細胞数もN40と比較してP40で有意に増加した。R40はすべての項目において骨密度の減少と軟骨層の減少が抑制された。 以上の結果、リンの過剰摂取が軟骨分解マーカーである血中C2C濃度を増加させ、関節軟骨の厚さを減少させたことから、OAの初期症状である関節軟骨の破壊が起こっていると考えられた。また、リンの過剰摂取が骨芽細胞数および破骨細胞数を増加させ、高回転型の骨粗鬆症を誘導することを明らかにした。したがって、本実験で作成したマウスは骨粗鬆症を併発する関節軟骨初期変性モデルマウスとして有用であることが示唆された。
|
Report
(3 results)
Research Products
(4 results)