Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
1. 悪性脳腫瘍患者への看護に関する文献検討[目的]国内外の関連資料を広く検索し、既存の悪性脳腫瘍患者に関連する研究論文や書籍から、悪性脳腫瘍患者への看護に関する研究の動向を明らかにする。[対象]悪性脳腫瘍に関する国内外の資料。[調査内容]悪性脳腫瘍に伴う症状・脳機能障害、悪性脳腫瘍患者の身体的・心理的・社会的・スピリチュアルな問題に関する看護援助。[調査方法]医学中央雑誌や電子ジャーナルを用い、過去10年間における国内外の看護学・医学関連の論文を広く検索して、悪性脳腫瘍患者への看護援助に関する最新の知見を明らかにする。[結果]悪性脳腫瘍患者への看護は、頭蓋内圧亢進症状や痙攣発作などの症状コントロール、病気や治療に関する情報提供、身体運動機能のアセスメントと身体活動機能向上のための援助、認知機能のアセスメントと日常生活への適応に向けた援助などが明らかとなった。2. 平成19年度に作成した看護指針の精錬と看護援助の要点抽出[目的]1. の調査結果をもとに、研究者が平成19年度に作成した看護指針を精錬するとともに、悪性脳腫瘍患者の苦難を解決・緩和する看護援助の要点を抽出した。[結果]悪性脳腫瘍患者の苦難を解決・緩和する看護援助の要点として、(1)症状コントロール(2)病気や治療に関する情報提供(3)身体運動機能のアセスメントと身体活動機能向上のための援助(4)認知機能のアセスメントと日常生活への適応に向けた援助(5)気分の変調への対処(6)実存的苦痛の緩和とストレスマネジメント(7)社会資源サポートの活用と仕事復帰への支援、が明らかとなった。