Budget Amount *help |
¥3,081,000 (Direct Cost: ¥2,370,000、Indirect Cost: ¥711,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,456,000 (Direct Cost: ¥1,120,000、Indirect Cost: ¥336,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,625,000 (Direct Cost: ¥1,250,000、Indirect Cost: ¥375,000)
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Research Abstract |
(目的)5/6腎摘除腎不全モデルにおいて, 長期的運動(EX)とN型およびL型Ca2+チャネル阻害薬cilnidipine(Cil)の併用が腎機能, インスリン感受性(IS), 交感神経活性, カルボニルストレスに与える影響を調べた. (方法)10週齢の雄Wistar-Kyotoラットに5/6腎摘を行い, 5/6腎摘除腎不全モデルを作製し, コントロール(C)群, Cil(3mg/kg/day)群, EX群, EX+Cil群と偽手術sham群5群に分け, 8週間治療した. EXは速度20m/分の連続走行を1回60分間, 1週間に5回行った. 20週齢時, すべてのラットを無麻酔, 非拘束下で交感神経舌性とISをそれぞれ収縮期血圧変動のスペクトル解析法及びグルコースクランプ法により評価した. 残存腎では糸球体硬化指数(IGS0と皮質問質容積比(RIV)を算出した. また, 血中メチルグリオキサール(MG)濃度を測定した。(結果)Sham群に比較して, C群のIGS, RIVは有意な低値を示し, 交感神経活性の亢進とIsの低下も認められた. C群に比べEX, Cli群のIGS, RIV, 交感神経活性, ISは有意に改善された. 特にEX+Cli群のIGS, RlVはEX群及びCli群に比較してさらに低値を示し, 交感神経活性及びISはさらに改善された. 全てのグループのデータについて, 交感神経活性の指標であるSBP-LFamp及びカルボニルストレスのマーカである血中MG濃度はISの指標であるM値, IGS及びRIVの間にそれぞれで有意な相関が認められた. (結論)5/6腎摘除腎不全モデルにおいて, 交感神経活性の亢進とIsの低下が認められた. EXによる持久力増強作用, EXとCliによる腎保護作用及びインスリン抵抗性改善作用, EXとCliの併用による腎保護作用及びインスリン抵抗性改善作用の増強効果が示唆された. Cliと運動の各々単独並びに併用した場合の腎保護作用及びインスリン抵抗性改善作用は少なくとも一部交感神経活性の抑制を介してもたらされることが示唆された. さらに、カルボニルストレスは腎障害やインスリン抵抗性における重要な役割を果たすことが示唆された.
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