植物におけるストレスに応答したmRNA安定性による制御機構の研究
Project/Area Number |
20870001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plant molecular biology/Plant physiology
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
千葉 由佳子 北大 (70509546)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,302,000 (Direct Cost: ¥2,540,000、Indirect Cost: ¥762,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,742,000 (Direct Cost: ¥1,340,000、Indirect Cost: ¥402,000)
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Keywords | シロイヌナズナ / RNA / ストレス応答 |
Research Abstract |
これまでの植物におけるストレス応答機構の研究は、おもに転写制御に関するものであった。しかしながら、近年、小分子RNAの発見とあいまって転写後制御の重要性が見直されてきている。本研究の目的は、植物のもつストレス応答機構の中でmRNAの安定性の調節による制御がどのように関わっているかを明らかにすることである。 真核生物におけるmRNA分解の最初の段階は3'末端からポリAを除去する過程である。その後ポリAを失ったmRNAはキャップの除去を経て, 5'側から分解されていくか, あるいは3'側からの分解が進行する。本年度に行った研究により、5'側からの分解を担うAtXRN4のシロイヌナズナのノックアウト変異株において,耐凍性が増加する傾向があることが明らかとなった。この結果は,mRNAの分解機構が植物の低温ストレス応答に何らかの形で関わっていることを示す。この結果を踏まえて、低温ストレス応答に関する研究をさらに進めた。まず、研究対象としてシロイヌナズナの培養細胞株(T87)を用いることを検討した。培養細胞は植物体をより単純化した系であり, 低温ストレス応答の分子機構の解析に適している。培養細胞は生育段階によって低温ストレス応答が異なっていることを確認した。生育初期の培養細胞の方が低温に対して感受性が強く、それゆえに低温馴化による耐凍性の増加が顕著にみられる。今後、この生育初期の培養細胞を用いることによって、実際にmRNA分解の段階で制御されている遺伝子の単離のための研究を行う。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)